フィールドで実際に使っているモノ以外手持ちが無くなったので、天気も良く気分が乗ってきたので、久しぶりにファットウッドの採集に行きました。
ファットウッド採集に行った場所は、前回と同じ直径1m位の枯れ始めてからだいぶ年数が経つ松のあるところで、自宅からすぐ見える近くの山の尾根筋にあたり、地図上の直線距離で約400m、標高差で150m程離れた場所です。
ここに行くには、林道から尾根道に入り30分程かかります。
松の根本から見上げてみると、上の方の細い枝先にかろうじて緑(松葉)が見えますね。
下側の太めの枝はほとんど枯れて、いつ落下してもおかしくない状態です。
根本近くには、大小様々な折れた枝が沢山落ちて土や枯れ葉に埋もれています。
今回は一部土に埋もれている大きな枝と、その周辺からファットウッドを採集しようと思います。
※ 記事内容を2019年12月24日に一部追記、編集、修正しました。
「ファットウッドの元」の回収と掘り出し
埋もれている大きな枝の周辺には、太い枝から更に分岐した細い枝が土に埋もれて朽ち果て、付け根のファットウッド化した部分が露出しています。
まずこれらの「ファットウッドの元」を回収します。
一部土に埋もれている大きな枝を掘り起してみます。
実際に掘り起こしてみると、埋もれている部分が思ったより長くこのままでは重たくて動かすことができないので、動かし易いと思われる所で切り、作業し易い場所に移動させます。
回収と掘り起こしでこれだけ集めました。土に埋もれていた枝は、運ぶ時に腐ちていた部分が崩れ落ち硬い部分だけ残り、大分小さくなってしまいました。
時間的に全部を削り出すことができるかわかりませんが、質の良いファットウッドが取れることを期待します。
ファットウッド削り出し
「ファットウッドの元」を削り出す場所に、前回の採集時に持ち帰ることが出来なかったファットウッドが残っていたので、これは今回持ち帰ります。
細目に小割にすれば良い焚き付けになると思います。程良く乾燥が進み良質だと思います。
ある程度の大きさで作業し易いモノからを選んで削り出します。土に埋もれて湿っているのでちょっと重たいのですが、削り易いです。
柔らかい腐ちた部分を削り落として、品質を確認してみます。
硬い部分はファットウッド化しているのがお解りいただけるでしょうか?
V字型で割と大きく重たいので、ナタ一本で削り出すのは非常に困難です。
仕方なくV字の付け根にノコギリで切れ込みを入れて二つに割り、作業をし易くしてから削り出します。
二つに割った小さい方のファットウッドは、大きさと形状からザックに入れて運ぶのが困難と判断し、今回は置いていくことにしました。
大きい方だけ不要な部分を削り落としました。切り口から判断して良質なようです。
一休み
夢中になって作業をしていると、時間感覚が麻痺してきますね。
喉も乾いてきたので一休みします。
ペットボトルには、シリコンペットボトルホルダーを付けています。
登山やアウトドア活動でザックを背負って移動中に喉が乾いて何か飲みたくなった時に、一々ザックを下ろし中からペットボトルを出したりするのが面倒で、取り出し易いようザックの外側のネットポケットに入れたりしていましたが、歩いている時姿勢を変えると落下させることが多々有り、イライラしておりました。
これはカラビナが付いているので、ザックのD環や腰ベルトに通して吊るすことができ、ロック部分を外せばすぐ飲むことが出来ます。これを使うようになってイライラから開放されました。
削り出し再開
一休みも終えたので、削り出しの再開です。
写真の右上の「ファットウッドの元」は、先程削り出しを行った大きなかたまりの下の方に青丸で囲った部分に見ているモノです。
腐ちた部分を削るうち、どうにも邪魔になり先に切り落としておきました。
完全に土に埋もれていたのでファットウッド化している部分のみ残っている感じです。
先端部分が少し曲がっていて削り出すのに苦労しましたが、大きさの割に重く感じるので上質だと思います。
この「ファットウッドの元」は、枝折れしてから10年以上は土に埋もれていたものと思われます。この大きさで太い部分の直径は10cm以上あります。
写真の奥に横たわっている間伐処理された丸太を土台にして削りだし作業を行います。土台がしっかりしていれば手早く削り出しが行なえますね。
こちらは、地面からは完全に露出していてある程度乾燥が進んで幾分軽く感じますが、持った感じではやはり太い部分が重たいです。
太い部分をメインに削り出そうと思います。
ある程度削りやすい形状の部分で切り出してから表面の風化している部分を削り落とします。
上の写真の状態ではちょっと使いづらいと思うので、不要部分を完全に削り落として使い易い大きさに切り直します。
切り口を見るかぎり、一応ファットウッド化しているようです。
長い方はナイフで削って使うのに良さそうですね。
小さい方は小割にして焚き付けか、少し加工してファイヤースチールの柄などにすると良いかもしれません。
続いては、全体の70%程が土に埋もれていた「ファットウッドの元」です。
長さは50cm程で、体積の割には少し重たく感じます。
半分くらいの長さで切って確認し、これも不要な部分を削り落とします。
この「ファットウッドの元」は長さ130cm程で、地上に落下してほとんど土に埋もれること無く風雨にさらされて風化したもののようです。
状態を確認するためにナタで一部を欠いてみます。
土に埋もれていたものとは逆で、芯の部分に腐りがあります。
このままではあまりに長すぎるので、少し切って様子をみます。この「ファットウッドの元」の場合、長い方を持ち帰ることにして、短い方は次回の採集時に回収することにします。
この太い枝は、削り出し作業を行なう場所にあって、普段は一休みする椅子として使っています。
左側に見える土台の丸太の下に埋もれており、直径20cm、長さ3m程あると思われます。
写真では左側は斜面になっており、そちらの方向に向かって土に部分的に埋もれていて、更に土台の丸太がその上に倒れている状態なので、一人でどうこうできるものではありません。
一部をナタで削り状態確認してみます。ほんの少し削っただけでファッツウッド化しているのが確認できました。
今回、ある意味本気でファットウッドの採集に来ているので、とりあえず丸太の真下あたりで一旦切り出し、なるべく節の無い部分で持ち帰れるギリギリの大きさで玉切りにしようと思います。
持ち帰るのは、もちろん小さい方です。
切っている途中でノコギリの刃が引っかかリ、テンポ良く切ることが出来ず「おかしいな~?」と思いながら玉切りしましたが、切ってみてその理由が分りました。
腐りが進んだ部分を虫が食って空洞が出来ていました。ノコギリで切っている時固く感じたので、脂成分もそれなりに残っているのではないかと思います。
切り出した「ファットウッドの元」は、直径18cm、長さ30cm位で、重さは5kg以上あるはずです。
土台の上に乗せて不要な部分を手早く削り落としてしまいます。
大きく安定しているので5分程で簡単に削り落としが出来ました。
削り出した後このファットウッドを割ろうか悩みましたが、この太さのファットウッドをナタ一本で割るのはチョット自信が無かったので、このまま持ち帰ることにします。
写真の「ファットウッドの元」は、土に埋もれている太い枝から更に分岐した枝の付け部分が長年の風化と腐食にさらされて腐らずに残ったものです。一部地面から露出していました。
立ち枯れしている松からファットウッドを採集すると分かるのですが、長さ50m位の枯れ枝を幹から分岐している部分から切り落とし必要な部分だけ削り出して行くと、長さ6cmになってしまった・・・なんてことが良くあります。
このような状態の「ファットウッドの元」を見つけられれば、手早く削り出しが行え収穫も確実で良いですね。
大まかに不要部分を削り落としてから品質の確認をしたところ、分岐している細い部分も良質なのでこの部分も残して削り出します。
削り出したファットウッドは、大きなタケノコから小さいタケノコが生えているようですね。
削っていて思ったのですが、節の目を読んでナタの刃を上手く当てると、玉ねぎを一枚ずつ剥がしている感じで節の繊維が剥がせるので、より見栄えの良いファットウッドが採集できるのではないかと思います。
二枚目の写真は、このファットウッドを下から写したものですが、この底面部分には直接ナタの刃を当てていません。
大きいタケノコを巻き込んでいた小さいタケノコの繊維がナタの刃を当てた瞬間に一部がゴソっと取れ、大きいタケノコの底部が露出しました。脂の塊のようですね~!
本日の収穫
朝から山に入り日が傾く頃までの間、ほとんど削り出しを行っていたような気がします。
さすがに右手の握力が無くなってしまいました・・・・
個数にして12~13個、重さでおそらく15~16kgくらいかと思います。
これををザックとちょっと大きめの手提げ袋に分けて入れ、ゆっくり歩いて持ち帰ります。
正確な収穫結果
家に戻り採集してきたファットウッドの個数と重さを確認してみます。
全部で16個ありました。
2018-04-01 時点での重さはトータルで18622gありました。
これだけの量を持って山を下るのはキツかったです。
ザックに入るだけ入れて、入り切らないものは手提げ袋に入れて両手で抱えてきたので、膝がガクガクして斜面を下るのが少し怖かったです。
あ~ 疲れました。
花粉は大丈夫でしょうか?
こちらは花粉最盛期です!
ところで、ファットウッドが取れやすい季節ってあるんですかねー?
コメントありがとうございます。
花粉はこちらも凄いですが、寒い日はそれほど酷くありません。
こちらは、サクラが満開になりました。
例年に比べだいぶ早い気がします。
ウメにアンズにサクラが同時に咲いています。
ファットウッドの採りやすい時期は、春先と晩秋の頃が一番良いのではないでしょうか。
夏は緑が増え見通しか効かなくなり虫とかも多く、削り出しで汗をかいたりすると鬱陶しいですし、
冬はファットウッドが埋もれている土自体が凍って、掘り出しが大変です。
4月に入って桜も咲いたのですが、今朝の気温は0℃です。まだまだ寒いです。
山に入るときはどこに許可を貰うんですか?
返信遅くな申し訳ございません。
山林・林道の所有者です。
個人の場合もあれば、公の団体や地区全体で管理者されているところもありますので事前に調べる必要があります。