前回ファットウッド採集してきたのですが、ファットウッドを使ってファイヤースチールの柄を作ってみようと思い立ち、手元にあるモノを調べてみて気に入ったものが無かったので、改めて採りに行くことにしました。
せっかくなのでお昼にウッドストーブでバノックでも焼いて食べようと思います。
※ 記事内容を2019年12月24日に一部追記、編集、修正しました。
目次
ファットウッドファインディング
まずはファットウッドが隠れていそうな倒木、立ち枯れの松を探します。
記憶では直径1m位の枯れ始めてからだいぶ経つ松がまだ残っている場所があるので、そこに行ってみます。おそらく折れた枝がある程度腐ちて、ファットウッドが見つけやすくなっている状態だと思います。
思ったとおり大きい松の根元付近に腐りかけた大きめの枝が半ば土に埋もれていたので、作業しやすい場所まで引っ張り出してきます。
全体の長さは1.5m程、直径は太いところで18cmくらいでしょうか、枝の付け根付近と土に埋もれていたところはだいぶ腐っています。
ファットウッド化の確認
赤丸部分のところをナタで切り欠いて状態を確認してみます。
赤丸1、枝の付け根付近の状態で年輪の縁辺りに 脂(ヤニ)が集中していまが、僕の主観ではあまり良質とは言えません。
赤丸2、真ん中辺りの状態は、年輪の境目もはっきりしない程脂がまわっています。飴色になっていて切り欠きのすぐ横をナタの峰で叩くとカンカンと乾いた高い音がするので、期待できます!
赤丸3、土に埋もれていた先端部分付近は、枝の付け根付近より少し状態が良い感じです。
必要部分の切り出し
全体の長さの半分の位置で切ってみます。
長い方は80cm、短い方は60cmくらいで、両方共結構重たいです。
切り口を確認してみます。切った端から脂が染み出しているようなので、割りと良質なモノのようです。
ファットウッド削り出し
今回のファットウッドの採集は、ファイヤースチールの柄を作るための採集なので、切り出した先端部分の方を持ち帰ることにして、そちらを優先的に削り出します。
ファットウッドを削り出すとき、勢い余って地面を叩いてしまうのを防ぐため、ストッパーになる枝を下に設置してから削り出しを行います。
削り出した状態はこんな感じですが、思ったより大きく重たいです。このままではザックに入らないので、きりの良い箇所で二つに切ります。
アップにしてみると分かりますが、節の周りにも脂がまわっておりほぼ全体がファットウッド化しています。大きさの割に非常に重く感じます。
切り口を確認してみると全体的にファットウッド化しています。今回は大きく良質なモノが採集できました。
大きい方 長さ 35cm 直径 14cm 重さ 5kg強
小さい方 長さ 26cm 直径 10cm 重さ 1.2kg でした。
小さい方を加工して、ファイヤースチールの柄を作る予定です。
一日経った小さい方の切り口です。まだ脂が染み出してきます。乾燥して個体化しないと加工するとき苦労するような気がします。
ファットウッドを採集するとき、ついつい欲張って大きいモノを選り好みしてしまいますね。
仮に大きいモノを削り出すことができたとしても、今回の僕のようにザックに入れられず、結局持ち帰ることができずに現地に置き去りにせざるを得なくなってしまっては、せっかく採集に出向いた意味がありません。
欲張るのはひかえて、持ち帰れる分だけ採集するようにしましょう!
残してきた分は、日を改めて拾いに行く予定です。
ウッドストーブの準備
せっかくファットウッド採集に来たので、削り出した時に出る木っ端を利用して火を焚いてバノックを焼いてお昼にしようとます。
焚き付けの小枝、薪にする枝等を集めます。集めた枝を細かい順に仕分けします。
ウッドストーブを設置する場所の土を少し掘り返し、周りに火の粉が落ちても大丈夫なようにしてからストーブを設置します。
使用したのは、ドイツの bushcraft essentials 社 の BUSHBOX XL COMBINATION KIT でステンレス製です。
ファットウッドに点火
アウトドア用のナイフが有れば良いのですが、僕は今のところ所持しておりませんので、ストーブに付属する Trivets(五徳)をストライカー代わりにして、削り出しのときに出たファットウッドの木っ端に点火します。
徐々に焚べる枝を太いものにしていき、炎を大きくして熾火を作ります。
バノックの生地作り
熾火ができるまでの間にバノックの生地を作ります。僕は強力粉を使います。
作り方は簡単で、強力粉 150g、塩 4g、砂糖 6g、ドライイースト 3g、バター 9g、 水80cc をビニール袋に入れてコネコネしてフライパンで焼くだけです。
と言っても多少の手順と言うものがありますが…
強力粉150gに塩4gを先に混ぜてビニール袋に入れて持ってきました。
カップに80cc程水を汲み、ぬるま湯程度に温めてから、砂糖6gとドライイースト3gを良く溶かします。ぬるま湯を使う理由は、温かい方があとで入れるバターが溶けやすく、ドライイーストの発酵も促進させやすいからです。
砂糖とドライイーストをあわせたモノをぬるま湯に溶かします。
バター9gとドライイーストと砂糖を溶かしたぬるま湯を入れてコネコネします。
バノックを焼く!
ある程度生地がしっかりしてきたら、フライパンにバターをひいてから生地を伸ばします。
フライパンの蓋にするアルミホイルを忘れたので、新聞紙を濡らして蓋の代わりにします。
熾火の弱火で12~13分位で裏返します。この時の時間は熾火の状態により増減するので、焼けている匂いや音で裏返すタイミングを決めてください。同じ要領で裏側も焼きます。
表側は何とか上手く焼けました!
カップラーメン用のお湯を沸かすのでフライパンは一時下げて、少し薪を足して炎が立つようにしてお湯を沸かします。
最近ハマっているカップヌードルのトムヤムクンとゴールドブレンドです。
バノックの裏側もいい感じで焼きあがっていたようです。
濡らした新聞紙を蓋にしたのが良かったのか、フライパンに焦げ付くこともありませんでした。
いただきます!
早速バノックをいただきます。素手で持つにはまだ熱いです。
半分にちぎってみた断面です。ドライイーストの威力でふっくら焼きあがっています。
コネコネした後しばらく時間をおくと、発酵が進み焼き上げるとき更にふっくらと仕上げることができます。
味付けは砂糖と塩だけですが、それだけでも十分美味しくいただけます。
カップヌードルを先に食べてしまったので、残ったスープにバノックをつけて食べます。
これはイケます!
全部美味しくいただきました。ごちそうさまでした!
後片付け
ストーブの熾火もほぼ燃え尽くした感じなので、灰をあけて消火の処理をします。
灰をあけたら、広がっている灰を集めて水をかけて完全に消火します。
完全に消火されたのを確認したら、先程掘り起こした土を掛けしっかりと踏みつけ、安全のために更にもう一度水を掛けて土を湿らせておきます。
最後に作業した場所全体を均し、なるべく元あった状態に戻して帰ります。
何だかデイキャンプのレポートみたいになってしまいましたが、アウトドアで火を焚いたら、完全消火するまでその場を離れず、後片付けをしかっりとして帰るようにしましょう!
特にキャンプ場として管理されていないフィールドでの焚き火は、しっかり炎を制御管理して絶対に火事の原因となるものを残さないようにしましょう!
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