目玉焼き専用で購入したフライパンが、しばらく使わずにいたらサビサビになっていました。
捨ててしまうのも何だかモッタイナイし、鉄製フライパンは何度でも再生できると聞いたので、うまく目玉焼きができるように再生できるかどうかやってみます。
目次
・状態の確認
使わなくなって4~5年経つと思います。
油をひいた状態で鍋などを置く棚の一番上に置きっぱなしだったので、料理する時の湯気や蒸気の影響で表面がサビだらけです。これを落とすのは結構ハードかも…(-_-;)
外側の状態はこんな感じで油汚れが焼き付いて、ちょっとやそっとじゃ落とせそうにありません。
汚れが剥がれている部分はサビが発生しています。
・まずは内側の油汚れ落としから!
シンクに有った洗剤「JOY」と金属タワシ(メーカー不明)を使って油汚れを落としてみます。
洗剤をつけてひたすらゴシゴシ!金属タワシの威力が絶大で、サビも一緒になって落ちているようです。
擦れば擦るほど泡の色が濃くなっていきます。
5分程ゴシゴシと磨いたら、油汚れもサビもほとんど落ちたようです。
サビが出ていたところは、腐食が進み表面が虫食いのような状態になってしまいましたが、この後に行う作業で少しは見られる状態にできると思います。
・外側の焼き付き汚れ落とし
外側の油の焼き付き汚れを落とすには、ワイヤーブラシとスクレーパーを使います。
スクレーパーでこそげ落とし、ワイヤーブラシで磨いてをひたすら繰り返し、ある程度キレイになるまで根気よく作業を続けます。
・磨きの仕上げはスチールウール
ここで更にキレイにするためにスチールウール「ボンスター」を使います。
もともと家に有ったものでパッケージが少し古い感じですが、モノ自体は何の問題もなく使えます。
ワイヤーブラシで磨くと、いかにも磨きましたという感じの傷が付いてしまうので、ここでもひたすら磨いて磨いてを根気よく繰り返し、なるべく目立たないようにします。
スチールウールで磨くのはとても時間がかかり疲れるのですが、磨けば磨くほどキレイになっていきます。磨く前と後では随分と違いがでて、やり甲斐がありました。
磨く前と磨いた後の結果は一目瞭然ですね!
この状態にするまで、一時間以上かかりました。
内側も外側もまあまあキレイになったので、この辺で磨き作業は終了にします。
本当は、指に力が入らなくなり作業続行が困難になっただけです (・・;)
・空焼きで酸化皮膜をつくる
汚れを落としたことにより、地金が全面的にむき出し状態になっているので、何もしないで台所に放置すれば、おそらく一晩で表面にうっすらとサビが発生するのではないかと思われます。
酸化皮膜を表面に形成させれば、サビが発生しにくくなるらしいので、フライパンを直火にかけて酸化皮膜をつくってみます。
我が家のガスレンジは温度センサーが付いており、空焼きなどを行うと、炎が最小または消火されてしまうので、Iwataniのカセットコンロを使い空焼きをして酸化皮膜を形成させたいと思います。
強火のままで加熱すると、表面が次第に青みを帯びた玉虫色に変化します。
フライパンを色んな角度で炎に当てて、底面だけでなく側面にも酸化皮膜を形成させるようにします。
フライパンのパンの部分は何とか酸化皮膜を形成させることができたようです。しかし取っ手の部分は直接炎に当ててはいないので、銀ピカのままです。このままでも良いのですが、すぐサビが出るのは分りきっているので、何とかしたいと思います。
取っ手の部分を空焼きするには、パンの部分が冷えてからカセットコンロで加熱すれば良いのですが、冷めるまで待てなかったので、ガスバーナーでチャチャッとやってしまいましょう!
バーナーで取っ手の下の方から上の方に向かって炎を当てていきます。
全体的にムラができないようにまんべんなく炎を当てて、パンの部分と同じくらいな色にします。
光の加減で分かりにくですが、取っ手も青みを帯びた玉虫色になりなした。
これで酸化皮膜を形成させる作業は一応終了とします!
・シーズニング
シーズニングは、簡単に言うと油の被膜でフライパンの表面を保護し、サビるのを防ぐと同時に調理するときに焦げ付きにくくするために行うものです。
キャンプなどで使うダッチオーブンやスキレットにも、シーズニングを行ってサビの発生を予防したりします。
フライパンにサラダ油を底から1cm位まで入れて、こぼさないように円を描くように動かし、内側全体に行き渡らせます。
弱火~中火の間で加熱し、薄っすらと煙が立ってきたら火を消して、サラダ油をオイルポットにあけます。
サラダ油をオイルポットに戻して、フライパンの表面がオイルでコーティングされている状態で、極弱火で再度煙が立ってくるまで加熱します。
油の被膜が焦げ付かないように、火にかけたりおろしたりをしながら慎重にシーズニングしていきます。
焦げ付いてしまうと、最初からやり直しになってしまうので、表面がキツネ色を帯びてきたら火を消して、レンジの上でそのまま冷えるのを待ちます。
冷やしている間も、フライパン自体の熱によりシーズニングは進んで行くので、少しずつ色が濃くなっていきます。
サビついてほったらかしだったこのフライパンで実に4~5年ぶりに目玉焼きをするので、焦げ付いてしまわないか若干の不安もありますが、やれるだけのことはやったので、冷えたら早速目玉焼きをしてみます。
・目玉焼きテスト
いよいよ目玉焼きをしてみます。普通にフライパンを火にかけて、サラダ油を少し垂らして卵を落としましたが、ちょっと火が強かったせいか一気に白身に火が入ります。
焦げ付きが心配です…
フライパンを細かく振り動かしながら弱火にして焼いていると、卵が滑るように動き出してきたので火を消して黄身が割れないよう慎重にお皿に移しました。
この時フライ返しや箸は使わず、指2本を添えて黄身が割れないようにしたため、よく見ると指の跡が2本付いています。
目玉焼きをお皿に移す時に、黄身が割れてしまうのが嫌だったので指を使いましたが、フライパンに焦げ付いている様子はなく、目玉焼きは上手に焼くことができました。
撮影時フラッシュを使うと明るく撮影できるのですが、細かい色の再現はなかなか難しく、シーズニングの状態が上手く再現できませんでした。
実際には ↑ の画像より黒っぽい色で、シーズニングは成功したように思います。
・「サビついたフライパンの再生」考察
今回サビついたフライパンを再生させてみて思ったことは、鉄製フライパンは相当ひどい状態になっても再生が可能だ!と言うことです。
サビや焼き付き汚れを手作業で落とすのが大変ですが、表面処理だけ確実に行えば、調理するたびに焦げ付いたりすることも少なくなると思います。
要は、鉄製フライパンを使ったら、キッチンペーパーで汚れをサッと拭き取り、サラダ油を少し垂らして薄~く伸ばしてコーティングして仕舞っておけば良いのです。
あまりにも汚れがひどい場合は、お湯とタワシでパンの部分をよく洗ってから火にかけて、完全に水分を飛ばしてから軽く一回シーズニングを行います。
洗剤を使って洗ってしまった場合は、完全に油分が無くなっている状態なので、最初から二~三回シーズニングをやり直します。
鉄製フライパンは上記のような手入れが面倒に感じますが、調理している時はフライパン自体に気を使わなくても良いと言う利点があります。
テフロン加工されたフライパンは、焦げ付きがほとんどなくて良いのですが、金属製のヘラやフライ返しを使うとテフロンコーティングが剥がれてしまうので、それらを使うことができません。
また洗うときも同様の理由で、金属タワシが使えません。
調理する状況に応じてそれぞれ使い分ければ良いと思います。
最後に再生の before after の画像を載せておきますので、見比べてください。
以上で「サビ付いたフライパンを再生してみる!」は終わりです。
ご参考の一つとしていただれば幸いです。
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