アナログレコードを洗ってみよう! レコード盤の洗い方

アナログレコード洗浄




探しものをしていて押し入れの襖を開けたら、昔イトコの姉ちゃんから借りた「KISS」の「LOVE GUN」が出てきました。

懐かしく思ってレコード盤を取り出してみると、内カバーが無い状態で直接ジャケットに入っておりました。

あまりにも酷い状態でカビが発生しており(こうさせてしまったのは僕の責任ですが)久しぶりにKISSも聴いてみたくなり、レコード盤を洗ってみることにしました。

 

レコード盤の状態確認

フラッシュと部屋の明るさの関係で見えづらいのですが、盤面には SIDE1・SIDE2 両面とも全面的にカビが発生しております。

盤面のカビ

 

少しアップにしてみると良く分かりますが、カビが完全に乾燥し硬化しているように見えます。
洗う前に試聴しようとしましたが、さすがにこの状態では…早々に洗うことにしました。

盤面のカビ アップ

 

洗浄前の準備

今回レコード盤を洗う際に、レーベルが濡れてしまわないようにトークシステム社のLC-1というレーベルカバーを使います。

これは10年以上前に購入したもので、中古のアナログレコードを購入したときなど、状態が良くない盤を洗うときに時々使用しています。

 

アクリル製のカバー×2、Oリング×2、固定ネジ用パッキン×2(穴の大小あり)、固定ネジ×1、固定ナット×1、のセットですね。

LC-1 レーベルカバー

 

画像のように「固定ネジ>パッキン>カバー>Oリング」の順番でセットしてから

LC-1 アップ

 

レコード盤の中心穴にネジを通して

LC-1 セット1 LC-1セット2

 

反対側は、カバーからOリングが外れないようにしてネジを穴に通し、

LC-1セット3 LC-1セット4

 

パッキンを忘れずにセットしてから(パッキンの穴がネジの経よりだいぶ大きいので、できるだけ中心を揃えるようにします)

LC-1セット5

 

固定ナットを確実に締め付けます。

LC-1セット6

 

一通りセットができたら、Oリングやパッキンがズレていないか確認します。

LC-1セット7 LC-1セット8

 

レコード盤をぬるま湯に浸ける

流し台に35℃位のぬるま湯をレコード盤が完全に浸る位まで張ったら、食器洗い用の中性洗剤を適当に垂らして(今回はキャップ一杯分)良くかき混ぜてから、レコード盤に傷を付けないように慎重にぬるま湯に浸けていきます。

ぬるま湯に洗剤を垂らすのは、洗剤に含まれる界面活性剤の力を利用して盤面に付着している汚れやカビを少しでも剥がれやすくするためです。

少し勇気が必要ですが、レーベルカバーが確実にセットできていれば水漏れはしないので、安心して作業してください。

ぬるま湯に浸す時間は、汚れやカビの状態により異なりますが、今回は15分浸してみました。

レコード盤 浸す

 

レコード盤を洗う!

レコード盤を洗うときに使うモノですが、僕は毛羽立ちの少ないタイプのコットンパフ(メーカー不明)を使用しています。
繊維が音溝に張り付いてしまうようなこともなく、安価でとても良いです。
レコード盤一枚につき、コットンパフ二枚を使用します。

そして洗う時の洗剤ですが、50~60ccの水またはぬるま湯に、先程使った食器洗い用の中性洗剤を20滴垂らして作ったものを使います。

コットンパフ コットンパフと洗剤

 

背景が盤面に反射して分かりづらいのですが、ガビやゴミの付着しているところに洗剤の泡が乗って白くなっているのがお分かりいただけると思います。

これを慎重に洗い落としていきます。

盤面のカビ その2

 

洗剤を付けたコットンパフを音溝に沿って弧を描くように動かして洗っていきます。

傷が付く恐れがあるので、音溝に対して垂直方向には絶対に動かさないでください。

レコード盤洗浄1

 

最初は泡立ちが良くないですが、何度か弧を描くように洗っているとそのうち泡立ってくるので、根気よく作業を続けます。

レコード盤洗浄2

 

洗剤成分が残ってしまうと、レコード盤にとって良くないと言われていますし、乾くと跡になって残ってしまうので、ここはぬるま湯で完全に洗剤を洗い流します。

洗い流し

 

吸水・乾燥

吸水性の良いタオルなどを二枚用意して、洗い終わったレコード盤を挟んで軽く吸水させます。

後から自然乾燥させるので、タオルは上から載せる程度で強く押さえつける必要はありません。

吸水タオル 吸水タオル2 吸水タオル3

 

大まかに吸水ができたらレコード盤の中心穴に支えになるシャフト(Φ5mm L300mm の工作用のアルミ棒)を通してラック(100均で購入した折りたたみ式のもの)にかけて自然乾燥させます。

ラックで乾燥

 

気温の高い日は一時間程で乾燥しますが、早めに乾燥させたいときは扇風機の風(微風)を当てて乾燥させます。

盤面のカビはほとんど洗い流せたようです。

洗浄・乾燥後

実際に洗浄にかかった時間は、両面合わせて7~8分程度でした。

汚れが酷い場合は、ぬるま湯に浸す時間を長めにとり、できるだけ汚れを浮かせてから洗い流すようにすれば良いと思います。

 

洗浄後の状態確認

カメラのライトが写り込んでいますが、洗浄前に比べればだいぶキレイになりカビの跡もほとんど洗い流せたようです。

洗浄後 洗浄後 アップ

 

試聴してみる

洗浄したばかりなので今回は盤面のホコリをブロアーで吹き飛ばすだけにして、プチプチノイズが出るかどうか確認します。

引っかき傷によるノイズはどうしようもありませんが、洗浄直後のプチプチノイズは大抵吸水時使用したタオルにより付着したホコリなので、片面につき5~6回試聴すればホコリが針先に引っかかり、音溝から掻き出されて次第にノイズが出なくなっていきます。

試聴

 

SIDE1 を一回トレースして演奏が終了する直前の様子で、針先にゴミやホコリなどは引っかかていないようです。

演奏終了直前 アップ

 

演奏が終了し針先が盤面から離れた状態で、針先にホコリやゴミは付着していないようです。

演奏している間もプチプチノイズはほとんど出ませんでした。

よく見ると針先の左下に掻き出されたゴミが見えますね。

演奏の途中で針先に引っかかったものが外れたようです。

針先 アップ

このように片面につき5~6回試聴すれば、音溝の奥にはまりこんでいたホコリやゴミが掻き出されてプチプチノイズもだんだんと出なくなり、キレイな音質でアナログレコードを楽しむことができます。

このあと盤面にシリコンコーティングなどの表面処理を行う方も居られるようですが、僕はその必要性を感じておりませんので、よほど状態が酷いレコード盤ではない限りこのまま収納します。

あまりにも状態が酷い場合は、もう一度念入りに洗い直しと試聴を繰り返します。

その際も表面処理はしません。

 

レコード盤を洗うことについて思うこと

アナログレコードの洗浄方法については、ネットで様々な方法が実践・公開されており、どの方法が正解でどの方法が不正解ということは無いと思います。

色々な方法をネットで検索して、良いと思った方法を実践されてみるのが一番です。

一度経験してみないと、実際のところは良くわかりませんからね!

僕が実践している方法は、なるべくお金はかけないで手間をかける方法です。

洗剤や洗うときに使うスポンジやパットでも高価なモノを使えば、作業時間を短縮できたり手間自体を簡素化できたりします。

要はどんな方法であれ、その方法を実践される方がその結果に満足できれば良いわけです。

僕は手間をかけること自体を楽しんでいる節もあるのですが、そうして手間をかけたモノには少なからず愛着が湧くもので、愛着が湧けば扱い方も変わってきます。

そうすることができれば、自然とモノを大切にすることができますよね!

今回予期せぬところから出てきた「KISS」の「LOVE GUN」も洗浄して試聴したことにより、イトコの姉ちゃんにレコード盤を借りに行った時の状況を思い出すことができました。

その姉ちゃんも、数年前に今の僕と同じ年齢でお星さまになってしまいましたが、「LOVE GUN」を借りに行ったときは結婚式の一週間前の日で何か話をしたくて、その口実のために「LOVE GUN」を借りに行きました…

話がそれてしまいましたが、レコード盤を洗うときの参考にして頂ければと思います。









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